翌日は東京都内の中古レコード屋を巡ることになり、
新宿は「トガワ」をスタートに複数軒回って、
「えとせとら」の邦楽の店で、
あまりの高額に2人共に唖然!(大苦笑)
アニメのソノシートが沢山あるものの、殆どが5桁の値段・・・
とても買えるような価格ではありませんでした。
「えとせとら」の洋楽の店でもオールディーズのレコードを
見て回ったものの、なかなか手軽に買えるような値段ではなく、
銀座などを巡って、最後は渋谷に行きました。
一緒に行った大阪の彼は、アニメ以外にも色々と見て回っている中、
私は1枚のレコードにクギ付けになってしまいました・・・(苦笑)
多分、レコファンというお店だったと思うのですが、
店の中に何本かある「大きな太い柱の上の方」に、
ジョニー・シンバルの日本盤が貼ってありました。
値段は8500円・・・・
初めてみたレコードに惹かれ、これが欲しかったんです。
でも、これを買うと、
他に何も買えなくなってしまうので、
買おうか、やめようか・・・と、
店内の、その柱の前で多分30分位、
ずーっと立ち尽くしていました(苦笑)
見て回って何か購入した彼は、
柱の前でずっと思い悩んでいる私に「何かあるの?」と尋ねたので、
迷っている旨を話すと、苦笑してました・・・
結局、買うのをためらって止めた訳ですが、
その後何日間かは「欲しかったなぁ・・・」と、
後ろ髪を引かれる思いでしたね(苦笑)
東京都内の中古レコード屋巡りでは、オールディーズと
ムード・ミュージックをメインに私は捜索したものの、
オールディーズは何処も高すぎて、
結局何も買わず(正確には買えず)に彼と別れて帰宅したのでした・・・あぁ。
あの頃(時代)の日本盤シングルは、
物凄い値段してましたけれど、あの値段は何だったのか?と、
今でも思います(笑)
(後編終わり)
あまり値段の高いものは、なかなか買えませんでしたけれども
今となっては良き思い出になっているモノもあります・・・
アルバイトで、一生懸命に大変な思いをして稼がせてもらった
数日分の給料でやっと買った1枚とか、
ねだるつもりでは無かったのに、欲しくて、つい祖母に話してしまい、
「じゃあ、買っておいで」と言われてもらった小遣いを持って
わざわざ、それ1枚を目当てに買いに行ったレコード・・・色々あります(笑)
社会人になって止むを得なく売ってしまったモノもあり、
悲劇のドラマとして、小説にでも出来そうな過去も多く・・・
まぁいつかは、全部を置いて旅立たなければならないことを思うと
モノは時間的に有限なものですが、それらのモノを通して
経験した思い出は、永遠に心の財産として残るのですね・・・
© 2023 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)