視覚と聴覚から思い描くロマン 〜 メキシコのバーと、アメリカのキャピトル・レコード

復刻CD

すっかり観れなくなっていた心霊動画を
最近になって、また観るようになりました(苦笑)
やっぱりその長い年月による場所のストーリーと申しますか、
ミステリアスな場所や物の背景に
思いを巡らせてしまうのです・・・ 

もちろん、他者の心霊動画に限らず、実際に手に出来る物、
テレビや映画などの色々な映像、レコードといった録音という、
形の無いものでも、それら思いを巡らす楽しみの材料は、
身近にも溢れている訳ですが(笑)

一番分かりやすい表現では「思い出」でしょうか。
どなた様でも、いくつかあるのでは?と思いますけれど、
その現物・・・物なら現物、場所なら写真とか映像などを
ひと目、見ただけで、その時の過去の情景などが
浮かび上がってくるような体験です。

その「思い出」は「過去の自分」ですが、
それを「だれかの過去」または「物や場所の過去、歴史」に
置き換えて、思い描くような、
ミステリアスな想像の楽しみのことです(笑)

今まで筆者が作らせてもらって来た復刻CDでも、
もの凄いミステリアスな場所・・・
つまり場所の録音というのが、案外沢山あります。

比較的新しいタイトルのものであれば・・・
例えば、1961年に開業したメキシコシティーの
高級ホテル(名前はライナーに記載してます)の中にあった
バーの一つ、「エル・カミチン」にて演奏されていたバンドの作品が楽しめます。

『エル・カミチンで会いましょう』(EH-739)

国際的で、モダンな音楽が流れていたバーだそうです。
そのホテルそのものは、各種イベントが頻繁に開催される
人気スポットだったとのことで、
「音楽のホテル」としても知られていたそうです。
フランス風、イギリス風、ローマ風、日本風といった、
いろんなテーマのサロンがあり、そこでは各種イベントや
社交場としても利用され、
24時間営業のカフェもあったそうです・・・・
しかしながら、盛況を極めていたのは1960年代だけ
だったらしく、徐々に廃れていって、
1980年代には廃業してしまったらしいです。

この復刻CDの録音は1964年ですから、
きっと繁盛の真っ只中の時代だったのかも知れませんね。
行ったこともない場所ですが、
限られた情報の中に思いを巡らしながら、
彼らと一緒にバーでのひと時を楽しむような・・・
そんな情景が楽しめる「当時のレコードの音の」CDです。


筆者にとっては、いろんな意味で
興味深いレコード会社「キャピトル・レコード」もあります。
設立にスポットを当てた『資料録音(11)』(XP-10011)、

『資料録音(11)』(XP-10011)

もう詳しく知っている人が誰もいないとされる
謎のアルバムを復刻させてもらった
『忘れ去られたSP盤のアルバム+2』(EW-780)、

『忘れ去られたSP盤のアルバム+2』(EW-780)

そして、先にそれを復刻したヴォカリオン・レーベルや
関係する団体など、誰も知らない、
関連した驚異的な音源の一部を
御紹介した『資料録音(12)』(XP-10012)があります・・・ 

『資料録音(12)』キャピトル・レコードのコンテスト続編と知られざる広告(XP-10012)

この謎に包まれた、ミステリアスな物語は、
もう断片的にしか判断できないんですけれども、
筆者としては、特にポール・ウエストン夫妻は誠実な・・・
愛情のある方達だったことと感じました。

もう既に75年ほどの年月が経っている、
非常にマニアックな話ですけれども、
録音を聴きながら、当時を推測、思い描いてみるのも、
新鮮で楽しい体験かも知れません(笑)

いずれ、情報をわかりやすく整理して、
きちんと記事にしてみようかと思っておりますが、
録音という材料は、既に提供できるように
させてもらっているので、もしよかったら。

でも、これだけの一部分の録音でも、本当は、
世界で誰も情報すら知らないような、
物凄い発見材料なんですけどね(苦笑)

© 2024 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)

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