昔の新聞広告を再び見て思う「ビデオテープ」情報の記憶と、映画『緑の魔境』の思い出

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会社勤めをきっかけに社会に出ると、
学生時代のような「夏休みの気分の高揚」も無くなり、
貴重な時間であったことも感じます。
あなた様はいかがお感じでしょうか。

最近、片付けを兼ねて、いろんなモノを捨てているのですが、
なかなか捨てられないものもあります・・・
例えば、ビデオテープとか(苦笑)
10代だった頃にスクラップしていた新聞記事などが
(何かの書類に混じって)先日ごっそり出て来て、
今となっては持っていても仕方がないのですけれども、
捨てるのにちょっと躊躇してしまったりと、
考えてしまいます・・・ 
 


写真は、その出て来たスクラップ記事の一つ、
多分、1985年8月の新聞広告です。
東映ビデオの広告で、
「カッコいいヒーローや、楽しいアニメビデオが
夏休みドキドキ特価で新登場!」
とあります。
そして「ラジオカード」のプレゼント企画も合わせて載ってました。
何か、こんなカード型のラジオが当時、
一時的に宣伝されてましたね(笑)

当時の小さな子供達は、
両親に『キン肉マン』とかのビデオを買ってもらって、
夏休みを楽しんだ?のでしょうか。
「あの キン肉マン が、オドロキの5800円」
とあります。
当時のファミコン・カセットより少し高い位?の金額ですね。
 


この広告が1985年の夏であれば、
まだビデオデッキは持っていませんでしたが、
高校生の夏休みに父親が当時勤務していた会社で
アルバイトをさせてもらって、後にビデオデッキを購入しました。
各家庭に普及しだして安くなって来た頃といっても、
ディスカウント・ストアで安いのでも
12万〜13万円位はしていたと思います。
私が買ったのも(値引き後の値段で)12万円位だった気がします。
 
深夜にテレビで放送していた映画を
録画して観たかったのが、ビデオ・デッキを
買いたいと思う動機でしたが、
こんな広告を見て、作品ビデオも買いたいと
思っていたんでしょうね。
現にアニメの『デビルマン』や『バビル2世』とか、
数本買いましたよ・・・1本が1万円近くしてて
大変な時代でした。
『ウエスト・サイド・ストーリー』などの名作洋画は
数万円してましたね・・・
もちろん、買えませんでしたが。 


少し後になると、ビデオテープ(ビデオソフト)は
さらに安くなって来て、洋画の作品を色々買いました。
でも何本かは、捨てられないで今も残しています・・・
DVDにダビングすると、物凄く画質が落ちることと、
多分、それをしても、もう観ないかな・・・と、思い(苦笑)
 

1953年製作のイタリア映画『緑の魔境』


写真のビデオテープは、1953年製作のイタリア映画『緑の魔境』
という記録映画(ドキュメンタリー)です。
私が新品でビデオ・テープの作品を購入していたのも
最後の方でした。定価は、14800円。
ここまでお金出しても観たいと思っていたんでしょうね。

買ったのは、多分、1995年頃ではないかと思うのですが、
池袋にあった輸入中古レコード屋の『メモリーレコード店』の
安藤さん(オーナー)に、当時この映画のことを話したら
知っていて、確か『ラテン・リズムのテーマがいいよね』と
おっしゃっていたのを記憶してます。

これは私も良い音楽(BGM)だと思って、
サントラを調べたら作られていませんでした。
でもカバーのテーマ音楽は当時、
イタリアでレコードになっていて、そのうち当方でも
復刻CDにさせていただきたいと思っています。
この映画の内容ですが、かなり残酷な場面が多く、
ショッキングです。ネガティブな要素に心を痛めました・・・ 
 

定価14800円。


特に小さな猿の出来事があり・・・
映画の最初に、世界名作劇場(テレビ漫画)『母をたずねて三千里』
(昭和51年1月から日曜夜の7時30分から放映されていた)の
マルコと一緒に旅をしていた「小さな猿(アメデオ)」と
同じような感じの小さな猿を紹介して、
スタッフ達は撮影のお供として連れて行きます。
人間によく懐いていて、可愛らしいキャラクターでした。

映画も終盤、立派な防寒服を着ている人間達でさえも、
寒くて震えているような「氷の世界」に行き、
彼らはその小さな猿を死なせてしまう場面があります。
小さな猿は、防寒服なんて着ませんから、
急に元気が無くなって、凍死のような死に方をしたと記憶してます。

それで、彼らは小さな猿を地面に埋めようとするも、
ほとんど掘れずに浅いまま置いて、
ちょっとだけ上に土をかぶせるような感じで立ち去りました。
劇中の「悲しい場面」として観せているのですけれど、
何でそんな所へ連れて行くのかと、
私は怒りが込み上げたのを覚えています・・・
これが原因で、もう観れないのですが(苦笑) 
 


新聞広告に見た「ビデオテープ」の情報に、
どんな作品が発売されているのかを楽しみにし、
ビデオ・デッキを買ったら、どの作品を買おうかと
夢を膨らませていた随分前?の
夏の日の「資料現物」に、昔を思い返すひと時でした(笑) 

© 2023 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)
 

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