昼間にテレビで、あるワイドショーを見ていたら、
2人の人物がお互いに「事件の情報自慢」でもしているような
場面を目にしました。で、片方の人物が、
自分で現地に取材に行き、関係者や周辺の人達にも
聞き込んで得た「オレの情報は独自なんだぞっ!」
というような事を言い出し、
もう一人を黙らせていました。
そして、事件関係の情報を色々と喋っていましたが、
現地に取材に行くのも、時間を使うだけでなく、
電車なら交通費、車ならガソリン代などもかかりますし、
話を聞きに行く相手やスタイルによっては、
菓子折りや、仏壇へのお供え物、謝礼なども要るかも知れません。
テレビ番組で、それらの情報を喋ってしまうというのは、
少なくとも、その出演で(かけた時間と費用の全部が)
回収できなければならないと思うのです・・・
そんなことをぼんやりと考えていて、私自身も
調べ物で費用をかけることは普通にあるので、
そういった「つり合いバランス」で迷うこともあります。
最近、収納箱から出て来て、
思い出したLPレコードがありました。
もう20年以上は前になるのですが、
あるアーティストのことを調べていた時、アメリカの
中古レコード屋の店主から、幾人かを紹介され、
メールで問い合わせをしたりしていました。
その時、偶然にも関係者から聞いた話があったのです・・・
1960年代後半に、イギリスの
大きなレコード会社から発売された、
あるLPレコード(アルバム)の話で、それはイギリスと
アメリカ、そして日本の3カ国から当時発売されたとのこと。
そして彼は、
「日本盤だけテイクが違うんだよ」と言うのです。
このLPレコードのプロデューサーは、
マスター・テープを1本ダビングして、
アメリカへ送る分として用意したものの、
日本のレコード会社へも送る必要があると(会社から)言われ、
マスター・テープをまたダビングするのが
面倒だったから、その辺に転がしていた
「ボツにしたテープ」をかき集めて、
興味の無い国(日本)のレコード会社へ
「マスター・テープ」として送ったそうなんです。
その時に関わった人物(現在はもう相当なお歳でしょうし、
交流もありません)から教えられたんで、
実際に確かめてみようと、そのLPレコードを
20年以上も前に、探して手に入れていたんです・・・
アメリカ盤、日本盤、そして日本のレコード会社の
担当者が持っていたであろう、
まだレーベルもジャケットもない状態の
テスト段階の「試聴盤」です。
その時、イギリス盤は手に入らなかったのかも。
単にアメリカ盤と日本盤を聴き比べれば良いのですが、
その日本盤(製品版)は、ひょっとしたら、
正式なマスター・テープに置き換わっているかも知れない
と思い、一応、テスト段階の音源も得たいと
考えていたら手に入ったという事です(苦笑)
ジャンルにすると「ロック」なんで、一曲自体が長く、
『そのうち確かめてみよう』と思っていたまま、
いつの間にかに忘れ、最近そのレコードを見て思い出した次第。
このLPレコード自体(中古レコードとして)は、
さほど珍しいものでもありませんが、
どの国の盤も、売られている値段は、意外と高価です。
こんな話の情報が、私の頭の中では、
上記の「事件情報の話」と重なって来るんですね(笑)
アーティストや、LPタイトルをここで書いたところで、
おそらくネタにした中古レコード屋が儲かるか、
しょーもない社員がいるレコード会社が
知ったかぶりして復刻CD化する位なんだろうと思うと、
まぁどうでもいいか・・・ということになり、
『また、いつか・・・』と
3枚のLPレコードをしまってしまうのでした(苦笑)
いつまで生きていられるか分からないのにね。
© 2023 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)