アナログ・レコードを誰かから借りたこと、
あるいは貸したことってありますか?(笑)
突然に知らない人から
「(何々)のレコードを貸してください」とメールされたことが、
今までに何度かありました。
“レコードを貸して欲しい”と言ってくる方の目的は、
どんな風に思われるでしょう?
私にとっては友人知人でもなく、全くの知らない人
(偽名である可能性もありますが)なので、
例えば、貸しても返って来ずに盗られてしまう・・・
つまり、相手は初めから、そのつもりで
言って来ているのかも知れませんが、
性善説で考えたなら、ジャケットの複製、
レコードを録音(ダビング)することでしょうか。
どうしても見つけられないような珍しいレコード(レア盤)
だったり、評価額が高額なレコードであれば、
とりあえず借りて聴いてみたいということなのかも
知れませんね。
一応、書いておきますが、私は自分にとって親しい方でも、
自分のレコード(そのもの)を貸すのは、お断りしてます。
もし何かあって、人間関係が壊れてしまうのも残念ですが、
代替品がお金で解決できないものは、レコードに限らず
貸すべきではないと考えているからです。
そんな貴重盤はともかく、
「貸レコード屋」というのが一時的に流行った時代が
ありました。昭和55年(1980年)6月15日、
「黎紅堂(れいこうどう)」という貸レコード店が
東京は三鷹に開店したのが最初だそうです。
続いて設立された貸レコード屋「友&愛」「レック」
「ジョイフル」を合わせた4社が、貸レコード屋の
大手とされました。
「友&愛」は、昭和55年11月に開業したそうで、
これからすぐだったと思いますが(当時、私が住んでいた)
横浜市内のある商店街にも開店しました。
私自身は、まだ小学生でしたが、学校のクラス内でも
評判になり、同級生達の多くが頻繁に通ってました(笑)
友人達に誘われて、何度か店内に入ったことが
ありますけれど、狭い店内は、
いつもお客でいっぱいになってましたね。
この「友&愛」の店舗から30メートル位先に、
当時私が行きつけだった(新品を扱う)
馴染みのレコード屋さんがありました(笑)
当時の新品のLPレコードが2500円または2800円、
ドーナツ盤が600円または700円だったと思いますが、
子供の小遣いで買うには、ちょっと大変な金額でしたね。
それが貸レコード屋(後にレコード・レンタルと言っていた
気がします)だと、新品レコードの定価の10%程度で
借りられました。
同級生達は、「友&愛」でレコードを借りては当時
流行りだったミニコンポで、せっせとカセット・テープに
ダビングしては、コレクションしてました。
歌詞は手書きで写していたと思います。
利用者側からすれば、安くレコードが聴ける訳ですから、
とても良いことなんでしょうけれど、
新品のレコード屋さんからしたら、どうなんだろう?とは
感じておりましたが、私は結局、「友&愛」を含む
貸レコード屋を一度も利用したことがありませんでした。
その理由は、
◎レコードからカセット・テープにダビング(録音)すると
音質が格段に悪くなった。
◎もし、ちょっとでも不注意で傷を付けたなら
「怒られて買取」になってしまう、という恐怖。
◎パッケージが好きなので、自分のものとして所有したい。
◎そもそも私が聴くようなレコードが(貸レコード屋に)無かった。
といったところです・・・(苦笑)
貸レコード屋が日本国内で流行りだし、
全国拡大してくると、日本レコード協会や、各レコード会社が、
貸レコード屋を敵視し出してトラブルになって行く訳ですが、
40年ほど経った現在から、
貸レコード屋「友&愛」と「黎紅堂」の当時の主張を考えてみます・・・
(続く)
記事に書き出した「突然に知らない人から」のキーワードで、
何となく、この映画題名のレコード写真を撮ってみました(笑)
1952年製作のアメリカ映画『突然の恐怖』(Sudden Fear)
監督:デイヴィッド・ミラー
アメリカでの公開:1952年8月
日本での公開:昭和28年(1953年)6月
レコードの発売:1952年8月
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