筆者にとって、ジョニー・シンバルは、幼少時から聴いていたレコードのひとつでした。
・・・と申しましても、リアルタイム世代ではなく、
父親が若い頃に買ったレコードや、母親の実家に残っていたレコードを
勝手に聴いていたのです。
そのジョニー・シンバルの『ミスター・ベース・マン』は
お気に入りで聴いておりましたが、
不注意で盤の縁を少し欠かしてしまい、
いつの間にか捨てられてしまいました。
それで中古レコード屋さんで探すようになるのですが、
なかなか見つけられなくて、やっと「ディスク・プラザ」で見つけた
『ミスター・ベースマン』の日本盤キャップ・レーベルの
赤盤は3000円!でした。下の写真。1986年頃の話です。
それから少し時代が飛び、1994年頃になってから、
他の記事でも御紹介している、横浜にあった中古レコード店の
「バック・トゥ・ザ・ロック」にて、ジョニー・シンバルの
オリジナル・シングル盤(アメリカで当時に発売されたドーナツ盤)を
何枚か購入させてもらうようになっていました。
そして、1995年にアメリカのMCAで作られたジョニー・シンバルの
復刻CD『The Very Best of Johnn Cymbal』(TARCD-1006)も
「バック・トゥ・ザ・ロック」に入荷し、購入しています。
オリジナル盤との聴き比べをしたくて買ったと思うのですけれど、
レコードには入っていない演奏直前の掛け声「ワン、ツー・・・」
というのも入っていて、これはお宝になりました。
2001年に、ユニバーサル・ミュージックから発売された
3曲入りの復刻CD(上の写真)は、どこかで買ったんでしょうね。
坂本 九さんの『明日があるさ』がテレビ・コマーシャルに使われて、
一時的に話題となったから発売された気がしますが、
ジョニー・シンバルも外見、こんなになっちゃったんですね・・・
オビに『お宝発掘!』とあります。ジョニー・シンバルの
『明日があるさ』のレコードは、発掘される「お宝」だったんですね。
ところで、
ジョニー・シンバルの復刻盤CDは、
1990年7月になって、日本で初めて発売されました。
『ジョニー・シンバル / フロム・ジ・オリジナル・マスター・テープス』
ワーナー・パイオニア (WMC5-93)
国内初CD化のタイトルです。
1990年当時、発売されたのは広告で知っていましたが、
この頃の筆者は復刻CDは買わず、
新曲として発表されるような(新しい)作品のCDを
メインに買っていました。
ですから、筆者がこの日本盤CDの存在を思い出して、入手したのは、
ずっと後の2010年頃?で、中古品です。
このCDには特に何か注意を引くような
キャッチ・コピーは書いていないのですが、入手して、
何気無く聴いてみようとプレーヤーにかけたら、
物凄く、びっくりしました!!!
何が?????
ライナー(解説)を書いているのは、
上野シゲル 氏ですが、このライナーを執筆する時に、
出来上がる前の、この録音を聴いていなかったのか、
特に何も触れておらず・・・なぜ???
上野シゲル 氏が気が付かない訳ないと思うんですけどね・・・?
ジョニー・シンバルの作品を聴いている人ならば、
すぐ分かるような発見!なんですけれども、
誰も(ネット上でも)触れている人を知らず、
私には不思議でならないのです(笑)
ひょっとしたら、このCDを作ったワーナー・パイオニアの人達も、
ジョニー・シンバルの作品を聴いたことが無かったのかも知れませんね。
何を言っているのかというと、
曲の出だしを聴いただけで分かるはずなんです・・・・
何を?かって・・・?
当時、日米で市販されたレコードのテイクではないんですよ。
アメリカのオリジナル盤でも、昭和38年4月に
日本で発売された当時の録音でもない・・・
つまり「未発売音源」!
ですから、曲の初めから少し違っていて、
聴いた瞬間に分かるはず、なんですね(笑)
まさしくビックリ音源!
このテイクは、1977年にイギリスで発売された
(1960年代のヒットを集めた)オムニバス盤の
LPレコードに単体で入っているそうですから、
厳密には「未発売音源」という訳では無かったものの、
少なくとも日本と、本国アメリカでは
「発売されていないテイク」だった訳です・・・・
1990年7月に
日本で初CD化として出て来た復刻CDに、
何の断りもなく「未発表のテイク」「未発売音源」が
入っていたという驚き・・・
全部で21曲入っているCDの中の、
どれか1曲ということですが、
お聴きになれば、すぐに分かる曲ですよ(笑)
ちなみに、この「未発表のテイク」は、
御紹介している1995年発売の『The Very Best of Johnn Cymbal』
にも、「一般市販のレコードと同じテイク」と共に入っています(笑)
© 2024 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)
以下、このCDが売られているアマゾンへのリンクを貼っておきます。