「ドキュメント」という記録の記録!?

一般
ヴィットリオ・グイと石坂範一郎 氏
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昨年(2022年)1月下旬のある夜、近所の公民館にて、
テレビマンユニオン製作のドキュメント映画

『ミスタームーンライト』1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢

の(私の部分の)撮影をしました。

監督の東 氏から最初に連絡をいただいたのが
2021年8月のことで、当初の映画内容(企画)とは、
随分変えた結果となっています。

その最初に話をいただいた時の内容から、
できる限りの調査をさせてもらい、提供できる内容等も
まとめておりました。
そして、出来上がった映画の内容とは別に、
「レコード研究家」としてクレジット掲載をいただいた私自身にも、
“映画を製作された東 氏に関わった” それまでの
記録(ドキュメント)というのが存在します。

東 氏がどのように接してきて、私がどのように思ったのか、
そして何らかの交信があり、私は役割を提供するために
何をしていたのか・・・・など。

東 氏にとっても、私にとっても、それぞれの経験は
「オリジナル」です。私の立場からの経験は、もちろん私自身の
ものですけれど、私は日頃、
誰かの「経験の断片」を追っている訳です・・・
資料を集め、パズルを組み立てるように推測しながら(笑)

それらは、ひとつの例外もなく、
既に過ぎ去った「過去の断片」です。
ですから、言い方を変えると「幻想」なんですね。

今、生きている時間、つまり現在からは、
もう決して行くことの出来ない場所、
会ったり見たりすることの出来ない人や物もあり、
そして変えることも出来ない出来事ですから、
全部事実であっても、今からすれば「幻想」な訳です。


日本も含め、世界中に廃墟があります。
かつて、そこは誰かが生活していたであろう場所、
人々で賑わっていた旅館や会社事務所など・・・
残された古い家財道具などを目にした時、
時間軸を遡って、そういった過去の風景を想像してしまう・・・
というのが、「廃墟の魅力」なんだろうと思います。

その「過去のノスタルジア」に浸っているだけでは
(人間的な)進歩がないので、そこに別の学びも
得られるようにしてみようと、
(暗中模索でも)考えながら活動させてもらっているのが
現在の私です(笑)

アメリカの『リバティー・レコード (Liberty Records)』と、
創立者に関係するレコード会社『エジソン・インターナショナル
(Edison International)』の光と闇・・・そのどちらでもない
部分の(残された)現物からも、
創立者の心の動きの一つを私は見ています・・・でも、
それを写真や言葉でお伝えしても、
御覧になる方(あなた様)が、それを理解出来る
(正確な言葉ではありませんが)経験を持っていないと、
御理解いただけることは無いのです・・・ 

例えば、犬を飼ったことの無い方に、犬の飼育相談をしたり、
子育てを経験したことが無い方に、子育ての個別の苦難を
乗り越える知恵をもらおうとしたり、
誰かの介護をしたことも無い方、
大きな病気をしたことが無い方に、
それらの苦難の理解を求める・・・といった事には
無理があるようなことです。

ですから、それをある程度理解してもらえるような
部分を付加しながら、「芸術に関する録音」という
分野に関して、記録を残しつつ、楽しめたり、
人生にとって何らかの学びが得られるような貢献が
出来るようにしたいということなのです・・・(苦笑)
上記映画の撮影に関することなんかも、私にとっては
多くを学んだ経験になり、未来に活かせる財産とも
なっています。
単なる「事実」ではなく、
そこに動く「人の心」のことが、「学び」になる訳です・・・ 

ヴィットリオ・グイと石坂範一郎 氏

写真は、ヴィットリオ・グイ(イタリアのアーティスト)と
対談している東芝レコードの「石坂範一郎」氏(右側)。
これも(国会図書館にも無かった)珍しい資料で、
石坂範一郎 氏、御自身が執筆された文章とともに、
映画の監督の東 氏を通して、
石坂邦子さま(石坂範一郎 氏の御長女)へコピーをお渡ししました。

ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~
東考育 (監督) (形式: Blu-ray)

上は、テレビマンユニオン製作のドキュメント映画
『ミスタームーンライト』1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢
のDVDです。私を撮影した部分が、映画で実際に使われているのかを
確認していないのですが・・・(苦笑)

© 2023 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)

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