筆者にとっては、そんなに昔でもないのですが、
「音声ファイルをサーバーにアップすること」は、
サーバーに負担のかかる迷惑行為の一つとして、
どのサーバーでも以前は禁止されていました。
画像と文字情報だけの、一般的な筆者のホームページには、
『日曜洋画劇場のエンディング・テーマ』が聴きたいと、
沢山の方からのメールを受信していたため、
みんなの要望を叶えてあげたいと思い、
色々なことをして来ました。
様々な事情がありまして、結局は、
仕方なく自分でCDにして提供し始めたのも2003年5月の話です。
でも購入を検討される側は、
一応「試聴」があった方が安心するとのことで、
試聴のための音声ファイルを用意し、
サーバーにアップすることになりました。
でも、上記に書きましたように、
ホームページや販売サイトなどのファイルがある、
普通のレンタル・サーバーには、
音声ファイルをアップすることが禁じられていたため、
音声ファイルを専門に扱う、
「ストリーミング専用のレンタル・サーバー」と別途契約して、
そこに試聴のための音声ファイルを
アップしなければなりませんでした。
もちろん、ストリーミング専用の
レンタル・サーバーも無料ではありませんから、
費用はかかります・・・で、
ホームページを開設している維持費用(レンタル・サーバー代)と、
ストリーミング専用のサーバー代、
そしてCDを販売していた当時の「ショップ・ページ」などの
維持費用、ドメイン代などを
どこかで調達しなければなりませんでした・・・当然ですが。
そして、試聴といえども、音楽にも著作権はありますから、
ジャスラック(日本音楽著作権協会)にも、
試聴させる場所(アドレス)などの情報を申請する必要があり、
許可済みのロゴマークを取得しました。
(このサイトにも、下の方の左側にあります)
勝手に試聴ファイルをアップして、試聴させるのはダメなのです・・・
試聴のための「音声ファイル」だけでも、
筆者自身が手間をかけて音源を加工し、(現在のように
回線がつなぎ放題でもありませんため)費用をかけて
アップしたものですから、「考え方の原則」として、
例えば試聴音源が、
『日曜洋画劇場のエンディング・テーマ』の部分であれば、
この曲が入っているCDを販売した収益の中から、
それらの費用に当てることになりますが・・・ ???
試聴のための音声ファイルを用意した初めての月末、
ストリーミング専用のレンタル・サーバーから、
「試聴ファイルのログ」というのがメールで届きました。
どの音声ファイルが、どれだけ聴かれたのか?という記録ですね。
それで、日曜洋画劇場の(元)エンディング・テーマが入った、
初代の『レコードのムード』(EH-100)では、
そのメインの曲が、何と「3000回以上」も聴かれていたんです・・・
しかし、このCDを販売していた「ショップ・ページ」での、
商品ページのビュー(観覧された回数)は「3回」で、
販売枚数は「0枚」でした。
以降の数ヶ月間、ページのビューが多少増えたり、
この商品ページでCDが売れたり(他でも売っていたため)
したこともありましたけれど、試聴回数だけ、
数が飛び抜けて多かったんですね。
契約していたストリーミング専用の
レンタル・サーバー会社の料金体制は、
聴かれた分だけ支払う「従量制」と、
どれだけ聴かれても一定金額の「固定制」があり、
筆者は、多少高くても後者で契約しておりましたが、
いくらなんでも、このログの試聴回数は異常なので、筆者は、
この会社を疑いはじめました・・・
それで後に、そのストリーミング専用の
レンタル・サーバー会社に問い合わせをしてみました。
音声ファイルを試聴させている(ショップ・ページの)
商品ページへのアクセス数を告げ、
「音声ファイルの試聴回数の数字とは、かけ離れ過ぎているので、
おかしくありませんか?」と。
ストリーミング専用のレンタル・サーバー会社は、
「調査してみます」とのことで、
後日判明して知らされたのは・・・
掲示板の「2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)」に、
音声ファイルが直リンクで貼られていることが分かりました。
筆者自身が手間暇かけて加工し、
費用もかけてアップし、
そしてストリーミング・サーバー代も払って設置している
「試聴のための音声ファイル」へのアドレスを、
誰かが勝手に「2ちゃんねる」に直接リンクを貼り、
2ちゃんねらーどもが、聴き放題にしていたのです!
これは後に他の楽曲へも飛び火し、
筆者が試聴のために作った音声ファイルは、
2ちゃんねるをメインに、他でも勝手に利用されるようになっていました。
ストリーミング専用のレンタル・サーバー会社と相談しましたが、
この時は(まだ技術的に)「リンクされては、どうしょうもない」とのことで、
ファイル名を変えたり、
「ホームページ、ムード・ミュージックの楽しみ制作の(何々)!」とか
アナウンスを入れたり、勝手に筆者の資産を流用する人達との
対策に明け暮れた時期もありました(苦笑)
後にまた色々ありまして、
ストリーミング専用のレンタル・サーバーは使っていないものの、
現在も、ただ情報を得るためだけに、筆者サイトの
『懐的音館』へ試聴しにだけ来る人々は、
このようにコストを誰かが負担しているという発想は無く、
全てが無料のものだと思っていることでしょう。
散々な目にあって消滅した当方『ショップ・ページ』から
再建のために開設した『懐的音館』の維持費用は、筆者の
「復刻CDを購入してくださる目的で来てくださる方」のために、
筆者自身が負担しているのです。
このサイトと共に、無料で存在しているのではありません。
© 2025 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)
コメント